数字のマジック

新しい年を迎えました。

1月1日ーー。
月の数字が12から1に、日の数字が31から1に変わっただけなのに、なんだか新しい気持ちになるから不思議です。
数字のマジックでしょうか。

そこで今日は今年最初のコラムとして、この数字について考えてみたいと思います。

日にちと数字の関係でいうとこのごろ流行りの「今日は何の日」というのがあります。

誕生日、結婚記念日、親兄弟や親しかった友人、ペットの命日など個々人には思い出深い1日というのがあります。
それ以外にも比較的多くの方々が記憶にのぼせることができる1日もあります。
その代表は元日、こどもの日などの国民の祝日。節分や七夕などの伝統的な祭事ごと。人によってはその日が休みだったことから学校の創立記念日や北海道神宮債の日なども忘れられない1日になっている場合もあるかと思います。

でも、最近は語呂合わせによってその日を印象付けようとする傾向も強くなっているように見えます。

古くは3月3日の「耳の日」とか6月4日の「虫歯予防デー」などはよく知られていますし、最近では10月23日の「文(ふみ)の日」とか、11月22日の「いい夫婦の日」など心和む日もあります。
でもブームに乗ってでしょうか、わけのわからない「今日は何の日」もたくさんあるようです。
たとえば1月のそれを見ると・…。
1月7日が「七種」。
これはよくわかる1日です。
1月5日、「囲碁の日」、「イチゴの日」。
なんとなくわかるような1日です。
でも、「1月3日は瞳の日です。」、「1月3日は駆け落ちの日です」と言われても・・・・・。

ところでこの数字、年や月が変われば私たちの気持ちにも変化を与えるようにその値を聞いて気分が良くなったり急に落ち込んだりする場合があるものです。

例えば健康診断結果や毎日流れるテレビのCM。
「血圧がちょっと高いようなので脳卒中には注意してください。」
「血糖値がかなり高いので糖尿病には十分注意が必要です。」
「コレステロールが高い値を示しています。心臓病には十分気を付ける必要があります」
などとお医者さんばかりではなくテレビのCMやネットに書かれたりしているとついつい私たちは不安になります。

一方健康診断ばかりではなく、定期的な血液検査や尿検査、血圧測定などで「すべての値が正常です」などと言われるととても気持ちが楽になり幸せな気分になります。
かくいう私、自分ではり治療をしている関係もあり、この頃はいつも幸せな気分で過ごすことができているのですが・・・・。

各種検査や測定結果の正常範囲とは何十万人の検査や測定結果に基づく平均的数値をいうのだと聞いたことがあります。

検査を受ける大部分の人が健康な人ですからそれぞれの検査結果や測定結果が示す数値は健康を示すバロメーターだといっても過言ではありません。

健康診断などで受け取った検査結果。
それは真摯に受け止める必要があります。
でも、正常範囲をちょっと超えたからといってそんなに落ち込んだり不安を感じたりする必要はないかもしれません。

生活習慣は改めるに越したことはありません。
でも、あまり神経質になりすぎるのはどんなものでしょう。

はり灸には免疫力を高める作用があるといわれています。
そのせいなのかどうかは分かりませんが、お見えになる患者さんの中には私たちが行う経絡治療によって「血圧が下がった(低血圧が改善した)」、「血糖値が下がった」、「中性脂肪やコレステロールの値が下がった」、「悪玉コレステロールが減り善玉コレステロールが増えた」などという方がたくさんおられます。

はり灸だけが健康を守る方法ではありませんが、皆さまも一度私共の行う経絡治療を受けてみてはいかがでしょう。
ただし、1回の治療でいろいろな数値が改善されると期待しないでください。
わたしたちのからだはそんなに激しく急にいろいろな働きが変わるものではありません。

定期的に、かつ、比較的長期間にわたっておいでいただいた方々に検査値の改善がみられるということをご理解のうえおいでいただければ幸いです。